育児中精神科医のブログ

発達障害の親御さん向けのtipsやワーママライフハック、海外留学について書いていきます。

子供の発達が気になる時どこを受診したらいいの

子供の発達が気になる時どこを受診したらいいの?

いざ、相談場所を探すとなると、どこに行っていいのかよくわからないこともありますよね。

ママ友ににきかれる機会が増えましたのでまとめたいと思います。

 

結論

(0. かかりつけの小児科)

1. 地域の療育センター診療所

2. 民間の医療機関 児童精神科

3. その後、療育施設

 

解説します。

まず、かかりつけの小児科ですが、Drによって発達障害への理解はバラバラなのが現状だと思うので、よほど特性が明らかでなければ、何も言われないことも多いと思います。なので、かかりつけの小児科に相談して様子見と言われても、気になることがあれば専門医の受診をお勧めします(かかりつけ医に紹介状を書いてもらってもいいとおもいます)

専門医がどこにいるのか、ですが、通常は市、区ごとに地域の中核となる療育センターがあります。

年齢によって未就学児は小児科医が、就学児でも精神症状か重い場合は児童精神科医が担当することが多いです。

この辺りは施設ごとの大まかな決まりによると思います。

 

本来なら、療育センターで診断がつけば、センター内で療育を行っていたりするので、ここで診療から療育までが完結するととても便利です。

ただし最近は受診希望が増えて、初診まで3ヶ月から半年持つというのも珍しくないようです。

また、残念なことなのですが、地域によってはセンターでの医療の質にばらつきがあることがあります。(本来どこの病院でもある程度医療の質にばらつきがあるのは当然なのですが、ここは公的医療機関としてしっかりしてほしいという期待を込めての残念さです。)

 

2. 1の待ち期間が長すぎる、もしくは相性がよくないと感じた時に選択肢になると思います.この場合、本当にその医師が小児精神科の専門なのかどうか調べる必要があります。残念ながら今の時点では、この資格を持っていないと、小児精神科が開けないということがないので。(もちろん資格があるということと自分の子供にあうということはまた別問題です。)

2の医療機関の中でも、子供が対象の認知行動療法など、独自で療育を行っていることもあります。

 

3.療育施設

1と2は医療の枠で行われています。

ややこしいことに、発達障害に対する療育は児童福祉の中で行う療育施設も存在します。

これには各都道府県によって運用が違いますが基本的には受給者証が必要になります。

これに関してはまた次回。

発達障害、療育について

発達障害の疑いを持つお子さんを持つ親にとって一番気になるのが,診断がついた後,もしくは疑いの時点でどのような治療が受けられるのかということだと思います。

正確には、治療と言うと悪いところを直すようなイメージがありますが、発達障害の場合は別段悪いところがあるわけではなく、その子の特性に合わせた対応の仕方を学び、それぞれの発達に合わせてサポートしていくことが主になるので、厳密には治療という言葉はふさわしくないかもしれません。

 

治療にはお薬を使う投薬治療と、療育があります。

まず通常、未就学児など小さなお子さんの場合では即座に投薬治療に進むことは珍しいと思うので、療育について説明したいと思います。

 

最近では療育という言葉自体が一般的になってきましたね。

名前だけは知っているけれど中身はよくわからない親御さんも多いのではないでしょうか。

 

その前に親御さんが混乱する原因の一つである、医療の枠で行う療育と、児童福祉の枠で行う療育の2種類があることを説明します。

 医療機関で診断がついた後に、療育を受けるために役所に行く必要があったりと、このあたりからややこしくて心が折れそうになる親御さんもいらっしゃると思います。事前に概要を知っておくと、少し心強いですよね。

 

医療機関で行う療育

保険証を使って行う医療の枠が多いです。

通常の児童精神科や療育センターで行なっている週1回程度の集団療育、個別療育などがこれにあたります。

基本的には医師の指示の下で行うという考え方です。

 

・民間の療育

こちらは児童福祉の枠で、利用者は各自治体で受給者証を申請し、一部負担金を払って利用します。

受給者証の発行には、自治体によっては診断がつかなくても受けられるところもありますが、多くは医師の診断書か、療育手帳もしくは精神保健福祉手帳が必要です。

(こちらの申請の仕方についても機会があれば書いておきます)

一部負担金は1割負担なのですが保育園幼稚園の無償化に伴って3歳の4月から5歳になる4月までは無料です。

内容については医師の指示は必要なく、行政機関で受給者証を発行してもらい、それを持って直接療育施設と個別に契約します。

 

療育自体の内容は医療の枠、福祉の枠で差があることはほとんどありません。

それよりも、個々の事業所や医療機関によって差があるのが現状です。

各療育機関で行なっている内容も様々なので良心的で頼りになるところを見つける必要があります。特色があったり、評判が良いところはどこも混み合っていてキャンセル待ちで行く順番が回ってくるかわからないというところも多いです。

基本的にはどの事業所と契約してもかかる費用は同じです。

細かく言うと1割負担になる金額の設定はどこもおなじですが個別に実費部屋施設費などの名目で負担金を請求するところもあります。

契約する事業所の個数に制限はないので複数の事業所と契約して複数の療育にいっているお子さんも多いです。


療育センターのような公的な機関の場合は収支、つまりお金がどれくらい入ってくるかを民間ほど気にせずに行えるので、良心的な介入が行いやすい反面で、どれだけ頑張っても自分たちの給料に変化があるわけではないので、質にばらつきがある療育者にあたってしまうこともあります。民間でももちろんそうですが。

ちなみに、療育を行う人には特段看護師や医師などの資格が求められないので、心理師や保育士が行う場合もあれば作業療法士、なかには特段の資格がない人が行う場合もあります。

 

どのようなところを選べばハズレが少ないかまたは当たる可能性が高くなるかということについてはまた後日書いてみたいと思います。

実際おすすめはどこ?というのがママ友から一番よく聞かれます。

ワーママ精神科医、ブログ始めました

初めまして、

今度ブログを始めてみようと思います。

30代ワーママ精神科医です。

 

もともと文章を読むのが大好きなことと、

これまで生きてきて蓄積してきたノウハウが意外と溜まっていて、誰かのお役に立つかもしれないと思ったのがきっかけです。

 

精神科医かつママとしての経験から、蓄積したライフハックや家事のノウハウ、発達障害や精神科関連のお子さんの受診を考えた時どうするか、など、

特に最後の発達障害の受診や対応に関しては何度か聞かれることが増えてきたので、残しておけばお役に立つかもしれないなと思ったことです。

ワーママって本当に忙しくて、対応することがありすぎて、その都度必死でこなしていて、学びを置いておく暇もないんですよね。

 

私自身、単身でヨーロッパに研究留学したことがあり、情報収集に苦労しました。必死でネットサーフィンをし、過去の先輩たちのブログを参考に、中には直接連絡を取ってアドバイスをいただいたりしたことがあり、どこかで恩返しができたらいいなという思いがあります。



自己紹介をします。

30代の精神科医、二人の子供を持つワーキングマザーです。

子供が生まれるまでは男性と同様、当直や救急対応もこなしていました。

 

一人目の子供は不妊治療(体外受精)3回目で授かりました。もちろんタイミング法や人工授精の経験もあります。

ふたりめの子供は自分でタイミング法を行い、授かりました。

 

一人目の子供を出産後、ヨーロッパに研究のため単身赴任したことがあります。

 

こんなことを書く予定です。

  • フルタイム常勤当直ありで体外受精までをどのようにこなしてきたか
  • 産後の体のケアについて(一人目出産後に腰痛で起き上がれなくなった経験から)
  • 発達障害の疑いがあるお子さんについて、医療機関の選び方、公的なサポートがどのようなものがあるか、療育施設はどういうように選ぶか、 
  • 保育園や幼稚園との関わり方
  • 家事の効率化
    • ホットクック、食洗機、ルンバ
  • ヨーロッパ旅行記
    • ヨーロッパに住んでいた頃普通ならなかなか行けないような場所に週末ごとに一人で旅をしました。
  • ヨーロッパ生活で感じた欧州と日本の違いや似ているところ
  • 座禅修行;マインドフルネスにも通じますね

よろしくお願いします。